気付いていた？
わたしの、きみへの気持ちに『純愛』という言葉はないの。


純愛って、きれいなものしか入っていない気がして。
わたしの、あなたへの感情はきれいなものばかりじゃなくて。
勿論、純粋な好き、の気持ちも沢山大前提としてあるけれど、
人間的な醜い気持ちが沢山混じっている気がして。

嫉妬に似た羨望、独占欲、焦がれて止まない、焦燥感。
手を伸ばしても、手を伸ばしても、
すべてに触れられるはずもないのに。

ひとつ、またひとつときみを知る度に、
中毒者みたいにもっと、と求めてしまう。
酷く子供じみていて、酷く身勝手なわたしが出てきてしまう。



・・・きっと、ひとはこんな醜い感情を、純愛とは呼ばないのだろう。
だから、わたしは彼への気持ちに純愛とは付けないの。