銀誓館学園高校2年生、メルディ・ファルス(b38551)のぶろぐさん。興味の無い方はターン推奨、ですよぅ。
「…あ、もしもし?」
「幸二郎さんですか、…ふふ、この間帰ったばかりなのになんで久しぶり、です?」
「幸二郎さん、幸乃さん、15日って確か特に外出の用事とか、無いですよね」
「あ、ううん。なんでもないんですけど、…うん。島にいるんですよね?」
「いいえ、帰る予定は今のところ無いですよう。もう、受験生だって言ってるでしょう?幸二郎さんったら、メルディがにーとさんになってもいいんですか」
「…そこでいいよ、とかは普通は言わないですからね。」
「あ、はい。…卒業式、ちゃんと見に来て下さいね?」
「ふふ、はーい。それじゃ、わたし勉強再開します。幸乃さんにもよろしくお願いしますね」
カレンダーに目立つ、赤い丸。15日の、決戦の日。
大切なものを、命懸けで守る日。
小さく震える瞼、
絞り出すようなありがとうの声音。
ああ、きみも普通の少年なんだ、と愛しく、愛しく思った。
きみをきみに育ててくれた、素敵なお父さん、お母さんを。
きみを育んで、見守ってくれた温かい地域を。
きみが大切だと思うもの、わたしはそれを守れるのなら、能力者であることが誇らしくすら思える。
養父母が京に居る侭だったらすごく迷ったかもしれないけれど、タイミングがよかった。
守る気持ちはもう二人分、背負って防衛。
卑怯な敵なんて、だいきらい。予報士の皆さん、すごく辛い思いをした筈。
ゆるさない、ゆるせない。
直接防衛は出来なかったけれど、想いは託したから。
きっと大丈夫、きっと守れる。糸は切れない、手は握り返せる。
わたしは、わたしにできることを。
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